どこかですれ違った誰かへ Vol. 3 「片腕」 2022年3月30日 どこかですれ違った誰かへ/ニューヨーク ジムのクラスが一緒で話したことのある、陽気な黒人の若者だった。 しばらく見ないと思っていた矢先にロッカールームで見かけた彼は、片腕になっていた。 彼に何が起きたのか全く見当もつかなかったけれど、一瞬呼吸が止まり、目を逸らした。 一方、鏡の前の彼は、まるで生まれた時からそうだったかのように、胸を張り堂々と片腕でネクタイを締めていた。 Photo:Nobutoshi Mizushim Share this Facebook Messenger Twitter Pinterest Whatsapp Email HRS Happyman 投稿ナビゲーション Previous StoryNext Story